1ポンドの価値はどれくらい?
イギリスの通貨はポンド(£)といいます。2017年8月現在、ポンドと円の為替市場は1ポンド=140円台で推移しています。
ちなみにポンドの下はペニーといいます。複数形はペンスです。1ポンド=100ペンスです。1ペンスとか、2ペニーとはいわないので注意です。
2015年ごろは、1ポンド=180円くらいまでポンド高が進んだことがあって、僕の給料は当然ポンドでもらっているので、日本に帰省すると小金持ちでした(笑)
逆に、日本人としてイギリスに暮らしていると、買い物の際など、ついつい円に換算して、「ああ、高いからやめておこう」となったりします。
移住して最初のころは、日本円をポンドに換金して持ってきていますから、当然といえば当然ですね。その後、EU離脱に向けた動きなどがあり、ポンドはじわじわ下がっていきました。
でもこちらで貯金が増えてくると、上の様なケースは減ってきます。すると今度は「今のイギリスの物価は高いのか安いのか」という新たな疑問が生まれます。実際のところ、どのような感覚で行動するのがよいのでしょうか。
1ポンド=100円と考えて動くと精神的によい
その疑問に対する答えは1ポンド=100円です。こちらの人はそのくらいで動いている感があります。以下、いくつか事例を出していきます。
イギリスのコーラ(ペットボトル) 1本=1.5〜1.7ポンド
世界基準でよく使われるコーラですが、今1本160円ですよね。イギリスで買おうとすると大体1本1.6ポンドのところが多いです。
イギリスのビッグマック 1個=3.19ポンド
こちらも世界基準でよく使われる指標。ただのハンバーガーはダメですよ。皆値下げ合戦ですから。
日本では1個=380円ですね。
ビックマック指標によると、380÷3.19≒119.1となります。これを実効レートととらえると、1ポンド=140円という現在の為替レートは円安(ポンド高)傾向ということになります。
イギリスのMacbook Pro(mid2017, 13inch) 1個=1249ポンド(税込)
Macbookをお持ちの皆さんの中にはUSキーボードを選んでいる方も多いと聞きます。僕はプログラミングはしないのでよく分かりませんが、USキーボードの難点である「Enterキーが小さい」「Caps Lockの位置が嫌」を解消するなら、UKキーボードもいいと思いますよ。
そんなイギリスのMacbook Proですが、最もベーシックなモデルで£1249。日本では142,800円(税抜き)ですが税込みとすると154,224円。Macbook指標(勝手に命名)によると、154,224÷1249≒123.47となります。こちらの指標でも現在の為替レートは円安(ポンド高)傾向ということになります。
イギリスの一風堂「白丸ラーメン」 1杯=10ポンド
ロンドンに一風堂があります(2015年開店)。その価格、1杯10ポンド。日本での金額は1杯=780円ですので、日本円に換算していては替え玉も頼めません。
ラーメンの価格は、材料費が日本とロンドンでは全然違いますので、そのまま比較はできませんが、「レストランでランチするとケチっても10ポンド」というのは、こちらで生活しているととても一般的な感覚です。マックのようなファーストフードはもっと安いですけどね。
1ポンドショップがある
中規模以上の街には、たいてい「Pund Land」という、商品何でも1個1ポンドのお店があります。日本でいう100円ショップにあたるものです。売っているものはダイソーなんかと比べるととてもちゃちいです。でも他の店と比べるとやっぱり安いですから、1ポンドが100円だと思うと「イギリスだからこんなものか」と思えます。
検証結果
イギリスで1ポンド=140円で計算していてはとてものんびり生活していられません。節約家であれば逆にかなりお金が貯まりそうですが、少なくとも僕の精神衛生上良くなかった。でも1ポンド100円と考えると、上記様々なものが妥当な価値に見えてきます。
1ポンド=100円感覚で見えてくること
そんなわけで、1ポンド100円と考えながら行動するようにしてからは、買い物や活動時に躊躇することがすくなくなってきました。散在しているのではなく、必要なものやことに対する対価を妥当だと思って行動できるようになったということです。「イギリスに住んでいるんだから」という割り切りができるというか。
このことはとても重要で、例えば「スタバは高いから家でインスタントコーヒーを飲もう」「レストランは高いから自炊しよう」「電気代が高いから電気を消そう」と、お金を意識しすぎると、どんどん内にこもっていってしまい、私の精神健康によくありませんでした。せっかくイギリスにきているのだから、いろんな所へ行って、経験して、が人生にとって有意義であると思っています。
また、イギリス経済のいいところ、悪いところ、また日本のいいところ、悪いところも見えてくるようになりました。為替レートって結局相対的なものなので、それだけでイギリスを見ようとすると、日本かイギリスかどちらを基準にしてしかものごとをはかれません。日本人の場合、無意識の部分も含め、日本基準で考えてしまうことが多いと思います。
「1ポンド=100円」とすると、ここに第3の基準ができるわけです。そうすると、その基準をもとに「イギリスのこういうところって高いよね」とか「日本のここは直した方がいいな」と、イギリスと日本のより詳細な項目を単純化してバランスよく見れるようになります。
「ラーメンは日本では780円、イギリスでは£10(≒1400円)、高い」ではなく、「コーラが大体同じ価値であると考えると、日本の外食て全体的にめちゃくちゃ安いな」「イギリス人にとってラーメンは日本食レストランの感覚なんだな」と違った見え方ができるようになるわけです。そうすると、イギリスの経済の実態がより明確に見えてきます。
ビックマック指標などだと少しズレもありますが、1ポンド=110円とかだとまた頭の中で計算が始まってしまいますので、「1ポンド=100円」指標を僕はおすすめします。
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